今夜(3/21)NHKでBS特集「インターネットと放送の新時代・第1部 急成長する“動画サイト” 第2部 “動画サイト”は社会を変えるか」(解説参照)という番組を見た。ほとんどがYouTubeの特集であり、最後にちょろっとセカンドライフが出ていた。
面白いのは、YouTubeの新しい見方だ。例えば、「Channels」の「Partners」ではCBSやNBC、BBCなどのテレビ局や映画会社が提携しており、それぞれが自分のホームページをYouTubeに持っている。そこでは、自分の局のPRのためのコンテンツを持っていたりする。さらに、「Politicians」というページでは大統領選に出馬する候補たちのビデオが並んでいたりする。テレビ局も政治家もYouTubeを無視できなくなってきたということだ。
さらに、テレビではイラク戦争の兵士が自分で撮影してYouTubeにアップロードしているという。そこで紹介されていたのが「air strike」というものと「Zarqawi Airstrike Killed Iraq」というビデオ。しかし、このテレビを見ながらつぶさにYouTubeで確認できる環境というのは不思議な時代になってきたものだと思う。
YouTubeが象徴するものは、今まで放送を一方的に受身で聞いていた人たちが、それぞれが情報発信していく時代になってきた。テレビでは、「ロングテール」を提唱したクリス・アンダーソンが登場する。ここでは、CNET Japanのインタビューから引用してみる。
「ロングテール」がもたらした本当の教訓とは、プロが作成してアマチュアが消費するという従来の図式が崩れて両者の境界があいまいになり、アマチュアもプロと同じくらい制作に貢献できるということ、何より、アマチュアの数は圧倒的に多いということをわれわれが認識するようになったという点にあるのではないかと思います。
テレビでは、クリス・アンダーソンは、生産者と消費者の境界がはずれて生産者であり、消費者である(つまり、アルビン・トフラーの言う「生産消費者」/「消費者から生産消費者へ」参照)人が増えている。その象徴がYouTubeであり、ブログであると語っている。
さらにテレビではクリエイティブ・コモンズを紹介した。イギリスのBBCでは、アーカイブの一部の放送を自分のビデオ作品の一部に活用することを許すという(商用を除く)。例えば、自分のイメージに合った映像や音楽を放送番組のコンテンツから選ぶことができる。
このことは、ますますアマとプロの境界があいまいになる恐れがある一方、様々なジャンルからクリエイターが誕生するチャンスが大幅に増えることを示している。日本のテレビにはほとんど触れなかったが、日本のクリエイターたちが「パラダイス鎖国」に酔っている場合ではないことをそこに感じた。
解説 BS特集 「インターネットと放送の新時代」
午後10:10@11:00(第1部)
午後11:10A午前0:00(第2部)
急激なスピードで進化し続けるインターネット。ネット上に出現した巨大な“放送スペース”をめぐって、争奪戦が激しさを増している。
カリフォルニアに本部を置く動画共有サイトの最大手<YouTube>。「Broadcast Yourself(あなた自身で放送を)」をうたい文句にするサイトには、アマチュア映像からプロの作品まで、毎日3万5千本の動画がアップロードされ、アクセスは一日1億を超える。会員数が全米で7千万人を超えたソーシャル・ネットワーキング・サービス<MySpace>でも、日々、膨大な映像情報が飛び交う。急成長するネット上の“放送スペース”を手にしようと、去年秋、グーグルが<YouTube>を、続いて、ニュース・コーポレーションが<MySpace>を買収した。また、これまで著作権侵害をめぐって動画共有サイトと対立してきた放送局は、この1年でその姿勢を一転。動画共有サイトに番組のPRをアップロードしたり、サイトを通してコンテンツを募集するなど、ネット上の“放送スペース”に積極的に参加し始めている。
同時に、急成長する“放送スペース”は、様々な弊害を引き起こしている。去年秋の米中間選挙では、激しい非難合戦の場となった。また、アマチュアの作品として投稿された作品がプロの手になるものだったことが発覚したり、プライバシーの侵害、情報の信憑性への疑問など、様々な問題が表面化している。
誰もが容易に動画情報を発信し、“放送”できる時代。ネット上に出現した“放送スペース”の可能性とはどのようなものなのか。それは情報化社会をどう変えるのか。そして、その弊害はどのようにして取り除くことができるのか。アメリカ、イギリスの最新事情をリポートしながら、放送と通信の融合のゆくえをさぐる。アメリカ総局・藤澤秀敏総局長をキャスターに、二部構成100分間で伝える。
@第1部 急成長する“動画サイト” ?
A第2部 “動画サイトは社会を変えるか ?(NHKオンライン)より
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